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2014.11.01
銀煙管の作り方Part3~鯉の滝登り図~
約8寸銀延べ煙管、鯉の滝登り図。PRAT3伝統技法である色上げをしていきます。鯉は黒四分一を使う。四分一に赤銅を混ぜて色上げすると茶グレーっぽくなる。銅合金も全て一から作る。初めに研究して作った人は偶然できたのか。努力したのか定かではない。紅葉は素赤(銅)家紋は赤銅(三分)鯉は黒四分一下の小さい紅葉は真鍮素赤の紅葉は緋銅にしなければならない。赤銅は金性が多くなるほど黒くなる。使ったのは三分。真っ黒っていうより紫がかった黒なので「烏の濡れ羽色」という表現をされる。だから別名「烏金」(からすがね)ともいう。四分一は別名「朧銀」ろうぎん、おぼろぎん。それぞれのパーツを本体に取り付け加工する。それからこのメロンソーダで煮るのである。そこらへんにあるファンタのメロンソーダではダメで鳥取県鳥取市南吉方3丁目にある喫茶ルノアールのメロンソーダに店長の唾入りでなければぜったいダ・・・緑青と硫酸銅です。劇薬だよ♪そんなこんなで・・・少々画像デカイですが完成です。緋銅の赤も綺麗に出てます♪今回のご注文は本当に勉強になりました~銀延べ煙管・鯉の滝登り図 Fin
2014.11.01
銀煙管の作り方Part2~鯉の滝登り図~
伝統技法である色上げを用いたご注文。鯉の滝登り銀延べ煙管8寸パートTWOようやく全体がそれらしく均等に丸まったら継ぎ目をロー付けにて塞ぐ。水で漏れがないかチェック。でないとヤニ漏れするからね。ほんでもって次の作業「くびきめ」これが一番難しかった・・・中の空洞を丸いカタチで維持させながら全体を鎚で叩きながら曲げる!(笑)初めゼンっゼンっ曲がってくんないの(泣)っていうか伝統職人は凄いわやっぱ。これ量産すんならもっと補助具いっぱい必要。ここにスゲェ時間かかった・・・「さらつけ」作業火皿であるカップ状の物をつくり嵌め込みロウ付けする。作業は「ヤニ止めつけ」から「ならし」、「やすり」→「キサゲ」→「磨き」へと続く。もうほぼ本体完成。実用には差し支えない。ここからは装飾を施していく。今回は鯉の滝登り図なのでまず背景の滝と紅葉の木を彫り込んでいく。全長八寸。煙管では長い方ですね約24センチ。重量もそれなりにあり渋カッコいい。鬼平犯科帳みたい(笑)こんな銀煙管を注文してくれる日本人がまだいるということを日本国民は誇りに思わなければならんでしょうマジで。外人見たら絶対リスペクトでしょう。日本の悲しい所って決して戦争の敗北なんかではなくて自ら誇りを棄ててしまった所にあると思う。いくらケンカに負けてもイジメられても媚びない道はあるわけで。どんな文明も最後は滅びる。どうせ同じ滅びるなら媚びて滅するより媚びずに死んだ方が良いでしょう。装飾に使う紅葉を銅、真鍮の2つの素材を使って作る。ここからは伝統技法中の伝統技法、銅合金に色をつける色上げという加工法です。いや~難しい!っていうか金工の分野が深すぎだし、決してオープンな世界じゃないので一生掛かってもゴールは無いでしょう多分。  銀煙管の作り方Part3 >> 
2014.11.01
銀煙管の作り方Part1~鯉の滝登り図~
・銀延べ煙管・色金・緋銅・赤銅・四分一先日ご注文して頂いた銀煙管について。なんか煙草より安上がりみたいで何気に煙管とかパイプ吸う人増えてるらしいね。でもこの注文のおかげで煙管について色々調べて勉強になった。自分でも安いものを買って実際に吸ってみたりとか。調べていくと今良く吸われているのはシガレットであって大量生産・大量消費社会で生まれた只ニコチンを吸収するだけの粗末品らしい。本来莨(たばこ)は味も含めその使う道具まで趣向を凝らし楽しむものだと。茶道や英国のティータイムなんかにも通じるもっとゆったりと深い精神があったんだね。確かに根付や叺(カマス:煙草入れ)は日本の古くからの文化が生んだものだ。コレは真鍮製の安いキセル。全体のフォルムやら機能やらをコイツを参考にしていく・・・この形!このフォルムまでたどり着くのにもひと苦労やで・・・丸く湾曲させてゆく作業。「ぶんだし」というらしい均等に曲がってるか・・・叩いてはチェック。叩いてはチェックの繰り返し。「まるめ」と「ならし」作業ホントにコレで丸くなるのか?と思うが根気良くやっていくとだんだんなってくるんだコレが  銀煙管の作り方Part2 >>