2017.06.16
インディアンジュエリー・ナバホ・ターコイズバングル・カスタム製作【前編】
TurquoiseNavajoBangleのカスタムメイキングの記録です。スリーワイヤータイプのナバホバングルのお持込み。本体もターコイズも結構アンティークに経過しております。2本のワイヤー部分が折れちゃってますね...。良く見ると継ぎ修理痕が幾つもあります。ちょっ~と継ぎ幅が狭い気もしますが。。。長く愛用されている証拠。良いですね。こういう感じ好きですよ。まずターコイズから外していきます。割らないように注意。。。Ohhh~黒いっ?!中のオガクズも古くなっております。石座をバングル本体より取り外します。(それにしてもバーナーの火と耐熱レンガって何でこんなに美しいんだろう…)石座だけ綺麗に取るつもりだったんですが、継ぎ修理されていた箇所がやはり簡単に壊れちゃいましたね…。ターコイズも良く見るとイイ感じに経年劣化しております。バッキング(ターコイズの茶色い台座部分)だけ残ってターコイズ層取れちゃってるとこもある・・・お次はバングル本体を作っていきます。6mm角銀棒を用意。角棒をヨイショ、ヨイショ、とパスタマシンの如く少しづつ薄くつぶしていく作業です。ローラーがけと言いますが、厚い銀板なんかを薄くするときなんかは結構腕力が必要です。・・・というわけで、続きは後編へhttps://www.italu-ya.com/blog/html/art/00068.html
2017.04.20
Manta's pendant
マンタのペンダント。エイです。正式にはオニイトマキエイって言うらしい。エイとマンタの違いは毒針を持ってるか否か、口が裏にあるか前にあるか何れも前者がエイ後者がマンタらしい。あと回遊して小魚やプランクトンなんかを食べてるのがマンタだと。基本エイは海底の砂地を這いながら貝なんかを食べてるみたい。WAXでは作りません。打ち出しです。どうしてもWAXだと銀面の表情が均一になっちゃうというか、ツルッとしすぎるというか。細かなボコボコ感が無くなっちゃうんだよね。またWAXでそのボコボコ感を出そうとするとな~んかわざとらしくなるというか、しっくりこないんだよな~・・・基本的に人間の肌もそうだけど生物の皮膚や外殻って面ツルじゃない。ボコボコしてるし皺や亀裂が無数に入っていてそれは生命活動に必要な機能と構造であり結果それが生物たらしめているし、人がその姿形を見たとき「生き物っぽさ」と捉えると思う。例えば初期のCGアニメと近年の作品とはその表現力に雲泥の差がある。服の繊維、髪の毛や皮膚の描写がほぼ実写。それに一見無駄と思える表情や目の動き等がリアルさを増しもうそこに一人の生きている人間が居る。なんというかフワリ感というかゆーっくり空を飛んでいる感じをだしたかった。 でてるかな~? むずかしいね~作るって・・・今度はヤスリで削っていく。切削。摺るんじゃなく切る。切削(せっさく)って言うね。まさに切るからこういう字なんだよね。マンタっぽくなるようにヤスリがけしていく。打ち出し面を全て殺さぬよう気をつけてヤスる。マンタっぽく。マンタっぽく。 いや~楽しいね~♪キサゲがけ。場所で使い分ける。キサゲがけすると圧がかかり光沢が出る。光がヌメッと反射させたい所にキサゲがけしていく。あそうそう、何て言うの尻尾の左右にある玉袋みたいの。ここは毛彫タガネで線彫り後ヘラ仕上げしました。 OrderMaking by ITALU-YA
2016.08.15
1960's OldkingmanTurquoise & HOPI design
夏休みもアッというまに終わり本日より通常営業です。宜しくお願いします。家のDIYリフォームがあるので遠出はせず近場でノンビリ過ごしました。子供達とプール行ったり、家で映画見たり、動物園行ったり、隠れた名店焼肉Mにも行けたしおまけに久しく一人でパチスロ意気込んで2千円負けるというショボイ結果でしたが充実した休暇が取れ小生満足です。やっぱいいね近場でのんびりって。幸せって別に遠くにあるんじゃないみたいなね。人って案外夕方4時頃グッドなタイミングで珈琲とクロワッサンマフィンを食べるというなんでもないような事が幸せだったと思う。夏といえばターコイズなので以前オーダーメイド製作した1960'sオールドキングマンターコイズを使ったペンダントです。ホピ柄で山や樹、河を表す模様をデザイン。20ct以上あったと思う大粒。オーバーレイで切り抜きますよんフクリンもスリットを入れて 溶接しますミレニアムファルコン号ぽくね?バチカンもしっかりコンコンとタガネで留める finish OrderMaking by ITALU-YA
2015.10.24
OrdermadeHistory No.161:打ち出しの桔梗とサンゴのペンダント ~製作過程~
OrdermadeHistory No.161:打ち出しの桔梗とサンゴのペンダント:https://www.italu-ya.com/wa_161.htmlサンゴはお持込みです。濃い朱赤で果実のように綺麗でしたね。長楕円の形で3個ほど。う~ん・・・どうやってデザインに組み込もうか・・・以外と悩む。。。桔梗は打ち出しで作る。この技法は銀板をタガネを使い打って締めながら整形していくので、使い込むほどに艶やかな銀面と燻し銀のアンティークな風合いが出てくる。まだこの段階でもサンゴの位置決めかねてたんだけど、とりあえず桔梗の土台はほぼ完成。放射状にそれぞれサンゴをセットするようにした。各サンゴの形に合わせてタガネを使い台座を形成していく。ネックレスとして。サンゴの美しさを際立たせるように桔梗の燻しを若干濃くして完成。
2015.05.13
Y.E.S.[腕時計:イエスウォッチ] バンドカスタムオーダー
以前、請けたY.E.S.の腕時計カスタム。バンド部分をSILVER素材で、デザインはHOPI模様です。いや、何かイエスのケースデザインとホピのシンプルなトライブ模様が異様にマッチングするんですなコレが!美しいです。腕時計のバンド部分ってカチッと留める金具がありますね。あれもこのバンド専用にシルバーで製作します。フィット感を求めつつ留めたいのでタイプは「中折れ式」を選択。まあ、あれですよね、一昔前に金の喜平ネックレスなんかに良く使われたタイプですが、なんつーか・・・もうちょっと、ましなネーミングなかったんかい?と・・・。電話でパーツ注文する時も電話口でご丁寧にオネーちゃんがこの名称発するわけなんすよ。言うこっちも嫌だけど、セクハラパワハラうるさいこのご時世に「コレは大丈夫なんかいっ!?」と思わずツッコみたくもなるもんでして…。インディアンジュエリーではお馴染みの精霊ココペリをオーバーレイにて製作。ちなみにココペリってネイティブ・アメリカンの人では無く商人、つまり攻めて来たヨーロッパ人、という説もあるみたいでして。実際の所どうなんだろ?なさけ無い名称の留め金具部分のヒンジ部分の加工。精霊ココペリ。二人笛を吹いております。初めからこういう腕時計。っていうくらいバランス良いなあ~いやあ~イエスの腕時計はホピ柄がよく合う!っていう事を思い知らされたカスタムメイクでした~
2014.11.01
銀煙管の作り方Part3~鯉の滝登り図~
約8寸銀延べ煙管、鯉の滝登り図。PRAT3伝統技法である色上げをしていきます。鯉は黒四分一を使う。四分一に赤銅を混ぜて色上げすると茶グレーっぽくなる。銅合金も全て一から作る。初めに研究して作った人は偶然できたのか。努力したのか定かではない。紅葉は素赤(銅)家紋は赤銅(三分)鯉は黒四分一下の小さい紅葉は真鍮素赤の紅葉は緋銅にしなければならない。赤銅は金性が多くなるほど黒くなる。使ったのは三分。真っ黒っていうより紫がかった黒なので「烏の濡れ羽色」という表現をされる。だから別名「烏金」(からすがね)ともいう。四分一は別名「朧銀」ろうぎん、おぼろぎん。それぞれのパーツを本体に取り付け加工する。それからこのメロンソーダで煮るのである。そこらへんにあるファンタのメロンソーダではダメで鳥取県鳥取市南吉方3丁目にある喫茶ルノアールのメロンソーダに店長の唾入りでなければぜったいダ・・・緑青と硫酸銅です。劇薬だよ♪そんなこんなで・・・少々画像デカイですが完成です。緋銅の赤も綺麗に出てます♪今回のご注文は本当に勉強になりました~銀延べ煙管・鯉の滝登り図 Fin
2014.11.01
銀煙管の作り方Part2~鯉の滝登り図~
伝統技法である色上げを用いたご注文。鯉の滝登り銀延べ煙管8寸パートTWOようやく全体がそれらしく均等に丸まったら継ぎ目をロー付けにて塞ぐ。水で漏れがないかチェック。でないとヤニ漏れするからね。ほんでもって次の作業「くびきめ」これが一番難しかった・・・中の空洞を丸いカタチで維持させながら全体を鎚で叩きながら曲げる!(笑)初めゼンっゼンっ曲がってくんないの(泣)っていうか伝統職人は凄いわやっぱ。これ量産すんならもっと補助具いっぱい必要。ここにスゲェ時間かかった・・・「さらつけ」作業火皿であるカップ状の物をつくり嵌め込みロウ付けする。作業は「ヤニ止めつけ」から「ならし」、「やすり」→「キサゲ」→「磨き」へと続く。もうほぼ本体完成。実用には差し支えない。ここからは装飾を施していく。今回は鯉の滝登り図なのでまず背景の滝と紅葉の木を彫り込んでいく。全長八寸。煙管では長い方ですね約24センチ。重量もそれなりにあり渋カッコいい。鬼平犯科帳みたい(笑)こんな銀煙管を注文してくれる日本人がまだいるということを日本国民は誇りに思わなければならんでしょうマジで。外人見たら絶対リスペクトでしょう。日本の悲しい所って決して戦争の敗北なんかではなくて自ら誇りを棄ててしまった所にあると思う。いくらケンカに負けてもイジメられても媚びない道はあるわけで。どんな文明も最後は滅びる。どうせ同じ滅びるなら媚びて滅するより媚びずに死んだ方が良いでしょう。装飾に使う紅葉を銅、真鍮の2つの素材を使って作る。ここからは伝統技法中の伝統技法、銅合金に色をつける色上げという加工法です。いや~難しい!っていうか金工の分野が深すぎだし、決してオープンな世界じゃないので一生掛かってもゴールは無いでしょう多分。 銀煙管の作り方Part3 >>
2014.11.01
銀煙管の作り方Part1~鯉の滝登り図~
・銀延べ煙管・色金・緋銅・赤銅・四分一先日ご注文して頂いた銀煙管について。なんか煙草より安上がりみたいで何気に煙管とかパイプ吸う人増えてるらしいね。でもこの注文のおかげで煙管について色々調べて勉強になった。自分でも安いものを買って実際に吸ってみたりとか。調べていくと今良く吸われているのはシガレットであって大量生産・大量消費社会で生まれた只ニコチンを吸収するだけの粗末品らしい。本来莨(たばこ)は味も含めその使う道具まで趣向を凝らし楽しむものだと。茶道や英国のティータイムなんかにも通じるもっとゆったりと深い精神があったんだね。確かに根付や叺(カマス:煙草入れ)は日本の古くからの文化が生んだものだ。コレは真鍮製の安いキセル。全体のフォルムやら機能やらをコイツを参考にしていく・・・この形!このフォルムまでたどり着くのにもひと苦労やで・・・丸く湾曲させてゆく作業。「ぶんだし」というらしい均等に曲がってるか・・・叩いてはチェック。叩いてはチェックの繰り返し。「まるめ」と「ならし」作業ホントにコレで丸くなるのか?と思うが根気良くやっていくとだんだんなってくるんだコレが 銀煙管の作り方Part2 >>
2013.07.19
タイピンの作り方~倶楽部99+~タイピンオーダーメイド
なでしこジャパンYheaa!!ということで以前タイピンのご注文を頂いた倶楽部99+という団体様からお久しぶりに数モノのご注文が入りました。同じくタイピンです。同志にプゼレントしたいというのです。リル長いですが今日はタイピンの作り方を教えて進ぜようまずは銀を切り出し、研磨じゃ。指が痛ぉなるかもしれんがツライチになるまで研ぐんじゃ寸法確認!長さよし!厚みよし!カミさんつよし!裏彫りを前もって入れておく。俺たちはサルじゃない、俺たちはサルじゃない俺たちはサルじゃない俺たちはアホじゃない俺たちはホモじゃない俺はやってない俺うそついてないインディアンうそつかない・・・倶楽部99+、倶楽部99+倶楽部99倶楽部99クラブきゅうきゅうクラブくるくるクラブタモリクラブ・・・これは金剛砂という伝統技法じゃ。銀表面を梨地に荒らすことが出来るんじゃ。サンドブラストみたいなもんじゃな。裏に金具ロー付けして、文字のとこだけスッテ艶出してと・・・ダイブンそれらしくなってきたろうタイピン金具を取り付け、カシメじゃ。ひとつひとつだから何気に時間かかるで。研磨してキレイになってきおったで。もうすぐじゃ。安全ホック取り付けてと・・・どうじゃこのテカリング。本物のタイピンっぽいじゃろ?って本物やー言うねん!ひとつひとつ丁寧に丁寧に。おばあちゃんぽたぽた焼き作りましたみたいに。箱にセットして完成!あとは納品待ち!ふ~やっぱ数モノやると職人っぽいていうか、町工場ぽくていいやね。何気に大変焼けど充実感もあるで。あ~もの作り楽しいわ~♪ ~ fin ~